症例報告     起立性調節障害

   起立性調節障害              14歳     男性

10ヶ月程前から誘因なく、倦怠感、頭痛が出現。

小児科受診し、精査するも問題なし。

「起立性調節障害」と診断された。

投薬などの治療はなく、「規則正しい生活を心がけてください」と

言われ帰宅した。

たまたま知り合いに当院の患者さんがいたので、その方の

紹介で当院受診。

 この方は中学2年生で、朝起きる時、倦怠感、頭痛がひどく

学校にも行けない状態でした。

肩こりもひどく、呼吸も浅く、常に緊張状態が続いている

状態でした。

 治療は姿勢矯正、頭蓋骨の調整で筋肉の緊張を取り、

リラックスさせ、呼吸がしやすくなるよう、自律神経の

調整を週に1回の頻度で行ないました。

 経過としてはまずは頭痛の頻度が減ってきました。

倦怠感は依然と残りましたが、徐々に楽になって

起き上がれるようになり、休みがちだった学校も

だんだん休まずに行けるようになりました。

施術は計7回で終了としました。

起立性調節障害は、小学生の約5%、中学生の約10%にみられ

不登校の約3~4割に起立性調節障害を合わせもっています。

身体が大きく変化する思春期に発症しやすく、交感神経と副交感神経の

バランスガ悪くなり、自律神経がうまく作動しなくなり

発症すると言われています。

治療法は薬物療法、飲水療法(水を1日1、5~2ℓ飲む)、

食事療法(塩分多めにバランスの良い食事)、運動療法、光療法などが

ありますが、一筋縄ではいかないようです。

 東洋医学では、病名に関係なく、その辛い症状に対して治療ができるので

(適応不適応を見極めたうえで)、西洋医学にはない大きな

利点かなと思います。